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NHK、自然な立体動画を表示できる電子ホログラフィー用デバイスを開発

2012-05-23

電子ホログラフィー用デバイスを開発
〜世界最小の画素ピッチで、視域角の広い立体表示が可能に〜


 NHKでは、特殊なメガネをかけなくても、自然な立体映像を見ることができる立体テレビの研究開発を進めています。このたび、国立大学法人長岡技術科学大学と共同で、世界最小となる画素ピッチ1μmの超高精細な空間光変調器(*1)を開発し、あたかもそこに物体があるかのような自然な立体動画を表示できる電子ホログラフィーの実現に向けて大きく前進しました。

 電子ホログラフィーでは視域角(立体像を鑑賞できる範囲)の拡大が重要な課題となっています。視域角を広くするためには、空間光変調器の画素ピッチを細かくする必要がありますが、これまでの空間光変調器の最小画素ピッチは4.8μmで、視域角6度の範囲(光の波長530nmの場合)しか表示できませんでした。

 今回、画素ピッチを1μmへ超微細化することで、視域角を大幅に拡大、従来の5倍となる視域角30度を実現しました。さらに、各画素を10nsオーダーで駆動できるスピン注入磁化反転技術(*2)を採用したことにより、電子ホログラフィーによる立体動画表示に必要となる基本動作(空間光変調器による光の状態の高速制御、および固定ホログラムパターンによる立体静止画表示)の確認に成功しました。

 この技術は、5月24日(木)〜27日(日)に開催する放送技術研究所の一般公開でご覧いただけます。今後も、将来の立体テレビの実現に向けた研究開発を推進していきます。


(*1)光の状態を制御できる微小な光学素子(画素に相当)を配置した表示デバイス
(*2)磁性材料に流す電流の向きによって、その磁化方向(スピン)を制御する技術。次世代メモリーとして期待されるMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などにも利用されています。

※本研究の一部は、独立行政法人情報通信研究機構の委託研究「革新的な三次元映像技術による超臨場感コミュニケーション技術の研究開発」として実施したものです。


 ○参考資料は添付の関連資料を参照

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