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STマイクロ、コスト低減と最高の電力効率基準に準拠した設計を容易にする新回路・デバイスを発表
STマイクロエレクトロニクス、
革新的技術により最高電力効率達成時のコストを低減
特許取得済みの節電回路が、
価格競争力のあるシリコン・ダイオードを使用して超高効率を実現
パワー半導体の世界的リーダーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、特許取得済みの高効率回路と最適化した専用パワー・デバイスの詳細を発表しました。この新しいテクノロジーは、コスト低減を実現すると同時に、最高の電力効率基準に準拠した設計を容易にします。この新しい回路とパワー・デバイスは、太陽電池インバータやコンピュータ・通信機器のスイッチング電源で通常使用されるパワー・デバイスであるブースト・コンバータまたはバック・コンバータに最適です。
電力効率や電力品質を管理する規制では、既に多くの主電源機器に対して、力率補正(PFC)回路の内蔵による電力損失と歪みの最小化を求めています。
これらのPFC回路は、通常、パワーMOSFET、整流ダイオード、インダクタおよびコンデンサを搭載しています。従来、技術者は、整流ダイオード用のシリコン・カーバイド(SiC)などの高価な技術により、「80 Plus Bronze/Silver/Gold」等の高水準な電力効率規格への準拠を目指していました。
BC2(Back−Current Circuit)と呼ばれるSTの新しい設計では、太陽電池インバータもしくはデスクトップPC、サーバ、通信基地局等のスイッチング電源に内蔵されるブースト・コンバータまたはバック・コンバータに、SiC製品よりも安価なシリコン・ダイオードを使用することができます。SiCブースト・ダイオードの低回復電流がMOSFETのスイッチ・オン損失の最小化に有効である場合、BC2はこれらの損失を完全に除去し、ブースト・ダイオードの回復に関連したエネルギーを再利用します。標準的な回路に比べて、この新しいトポロジでは、1個のインダクタの追加と3個の最適化されたダイオードが必要です。この方式では、SiC製品を使用したソリューションの約半分の価格で、2%も効率が向上します。
STは、新しい電源設計において、BC2の実装を可能にするため、このアプリケーションに最適化したシリコン・ベースの6種類の整流ダイオードおよびフリー・ホイール・ダイオードから構成される製品ファミリを発表しました。
・STTH8BC060D・STTH8BC065DI/STTH10BC065CT/STTH16BC065CT
600V/650V整流ダイオード(定格電流:8A/10A/16A)
・STTH3BCF060U/STTH5BCF060
600Vフリーホイール・ダイオード(定格電流:3A/5A)
これらのダイオードをキット単位で使用し、最高2kWの競争力のある高効率回路を設計できます。STは、この新しいトポロジの全面的な設計サポートを提供することで、最大限の能力と効率を実現する設計に貢献しています。8Aキットの単価は、1,000個購入時に約1.70ドルです。大量購入時の単価については、お問い合わせください。
■STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに革新的な半導体ソリューションを提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、高度な技術力と設計ノウハウ、そして幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力を駆使することにより、マルチメディア・コンバージェンスとパワー・アプリケーションにおいて他社の追随を許さないリーダーとなることを目指しています。2009年の売上は85.1億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
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ST日本法人:http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語):http://www.st.com
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