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米ザイリンクス、28Gbps シリアル トランシーバーの性能を持つFPGA「Virtex−7 HT」を発表

2010-11-24

ザイリンクス、100〜400Gbps およびそれを超える次世代通信システム向け
アプリケーションを単一FPGAで実現するVirtex−7 HTを発表

最大16個の28Gbps シリアル トランシーバ内蔵のVirtex−7 HTにより
高速シリアルやオプティカル、バックプレーンなど主なプロトコルをサポートする
業界最大帯域幅のラインカードを実現



 ザイリンクス社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:XLNX)は11月17日(米国時間)、次世代の100〜400Gbps アプリケーションに求められる28Gbps シリアル トランシーバの性能を実証したVirtex(R)−7 HT FPGAを発表した。有線インフラストラクチャやデータセンターでは、帯域幅拡大への要求が世界的に起こっているが、28nm FPGAであるVirtex−7 HTにより、通信機器メーカーはこの需要に対応した広帯域幅を実現するシステムの開発が可能になる。Virtex−7 HTに搭載のシリアル トランシーバは、単一FPGA内で利用できる業界で最も高速かつ低ジッタで、オプティカル プロトコルやバックプレーン プロトコルの厳しい要求に応えることができる。

 Linley(リンレイ)グループのシニア アナリストであるジョセフ バーン(Joseph Byrne)氏は、「業界の予想では、1カ月あたりの世界のIPトラフィックは現在の15エクサバイトから64エクサバイトへ近づいてゆくことが見込まれています*。そのため、光ファイバやその他既存インフラストラクチャ上での展開が可能で最高水準のシグナル インテグリティと電力効率を備えた、高速シグナルを扱えるより広帯域幅のシステム オン チップ ソリューションへのニーズが高まっています。より多くの帯域を提供するために通信業界がインターフェイスのスピードを10Gbpsから100Gbpsへと高めて行くにつれて、チップ対オプティクス、チップ対バックプレーン、チップ対チップといったインターフェイスの要件が極めて厳しくなります。そのためザイリンクスでは、28Gbpsトランシーバを内蔵するVirtex−7 HTを提供するにあたって、消費電力や性能、オプティカルジッタの制約、インテグレーションのバランスを取ることを特に重視しています」と述べている。

 Virtex−7 HTデバイスは、OIF CEI−28G、すなわちオプティカル インターネットワーキング フォーラムの28Gbps用の電気インターフェイス共通仕様に準拠した28Gbpsトランシーバを4〜16個搭載しており、100〜400Gbpsの次世代システム ラインカードで用いられる次世代のCFP2やQSFP2 光モジュールにインターフェイスできるように設計されている。Virtex−7 HT デバイスはまた、13.1Gbpsトランシーバも最大72個搭載しており、最大2.8Tbpsの二重スループットを提供する。これにより、Virtex−7 ファミリは、他社FPGA製品と比較して2倍のロジック容量と1.3倍のメモリ帯域幅、2倍の電力効率、そして、2.7倍の広帯域幅を提供する。

 シグナル インテグリティのエキスパートであるハワード ジョンソン(Howard Johnson)博士による、Virtex−7 HT FPGAの28Gbps シリアル トランシーバのデモンストレーションの動画がザイリンクスのウェブサイトに掲載されている。このデモでは、PRBS31パターンを使用し、次世代CFP2オプティクスへのインターフェイスに求められるクリアでワイドなアイ ダイアグラムと低ジッタ性能を実証している。詳細はhttp://japan.xilinx.com/28gbpsを参照されたい。

 Finisar社の高速オプティクス マーケティングのディレクタ、クリスチャン ウリカリエ(Christian Urricariet)は、「通信機器ベンダは帯域幅へのニーズの高まりに対応するため、100〜400Gbpsシステム カードのデザインに次世代CFP2オプティクスを用いることによって、既存のフォーム ファクタと消費電力を維持しながら、フェースプレートあたりの収容帯域を最大化しています。当社とザイリンクスの協業によって、ザイリンクスの低ジッタ シングルチップ ソリューションは、FPGAとCFP/2モジュール間の28Gbpsでの直接接続を提供することにより、高いポート デンシティを実現するよりシンプルなアプローチを提供できるということが分かりました」と述べている。

 このデバイスの持つ諸機能により、幅広いアプリケーションに対応できるようになる。29万ロジック セルを持つ低コストの100G「スマート ギアボックス」チップから、87万ロジック セルを備えた世界初の400Gbps FPGAまでが提供され、100Gbpsや2 X 100Gbps、400Gbpsインターフェイスおよび効率的なコネクティビティを備えたアプリケーションから、10Gbps ASIC、ASSPはもちろん、3Gbpsまたは6Gbpsをベースとするレガシー システムのインターフェイスまで、多様なアプリケーションに利用できる。Virtex−7 HT FPGAは、OTU−4(オプティカル トランスファ ユニット) トランスポンダやマックスポンダ、SAR(サービス アグリゲーション ルーター)に対応する100Gbps ラインカードや、高いデータ処理能力が求められる低コスト 120Gbps パケット プロセッシング ラインカード、マルチプル 100G イーサネット ポートブリッジ、400Gbps イーサネット ラインカード、19.6Gbps CPRI(コモン パブリック ラジオ インターフェイス)を要件とする基地局やリモート ラジオヘッド、100Gbpsおよび400Gpbs計測機器などに利用できる。

 ザイリンクスの副社長兼通信事業ユニット担当ゼネラル マネージャのクリシュナ ランガサイ(Krishna Rangasayee)は、「ザイリンクスのユーザー企業は、驚くべきペースで拡大する帯域幅のニーズに直面しています。ザイリンクスはユーザーとの緊密な協業により、次世代アプリケーションの設計を可能にする、Virtex−7 HT FPGA向けの業界をリードする28Gbpsトランシーバ ソリューションの提供を実現しました。この新製品によって通信機器開発者は、市場投入までの期間を短縮しながら、市場の状況、要件、規格の変化に迅速に対応できる柔軟性も獲得できます」と述べている。


■供給体制
 Virtex−7 FPGAをサポートするISE(R) Design Suite ソフトウェア ツールは本日から入手可能である。Virtex−7 HTデバイスの出荷は2012年前半に開始する予定である。

※ザイリンクスの名称およびロゴ、Virtex、ISE、そのほか本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびそのほか各国のザイリンクス社の登録商標または商標です。その他すべての登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。

*出典:Cisco Visual Networking Index: Forecast and Methodology,2009−2014
 http://www.cisco.com/en/US/solutions/collateral/ns341/ns525/ns537/ns705/ns827/white_paper_c11-481360.pdf


●ザイリンクスについて
 ザイリンクス(NASDAQ:XLNX)は、プログラマブル プラットフォームのリーディング プロバイダである。詳しい情報はWebサイトhttp://japan.xilinx.com/で公開している。


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