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大日本印刷、既存のICカードなどを使ってPCの不正使用を防止するセキュリティーソフトを販売
既存のICカードやおサイフケータイをそのまま使える低価格なセキュリティソフト
『End Point Saver F』 『End Point Saver M』 を開発 11月22日より販売開始
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、既存の非接触ICカードやおサイフケータイを使用し、第三者によるパソコンの不正使用を防止する、低価格なWindowsパソコン用セキュリティソフト『End Point Saver F(エンドポイント・セーバー・エフ)』と『End Point Saver M(同エム)』を開発し、11月22日より販売を開始します。
『End Point Saver F』、『End Point Saver M』は、専用のICカードを新たに作製する必要がなく、ユーザが現在使用している社員証などの非接触ICカード(Mifare、FeliCaのいずれか)やおサイフケータイをそのまま使えるメリットがあります。
【開発の背景】
企業や団体におけるパソコン利用時のユーザ認証としては、IDとパスワードのキーボード入力が一般的ですが、この方法は第三者によるなりすましの危険性があり、アクセスログの証拠能力にも乏しいという欠点があります。このため、ICカードとPIN(*)入力、または、生体認証データ(指紋や静脈パターンなど)とPIN入力といった二要素認証の導入により、なりすましの危険性を下げ、アクセスログの証拠能力を高める取り組みがなされてきました。しかし、ICカードを使う場合は、認証用の専用ICカードを調達する必要があり、また、生体認証データを使う場合は、読取装置を社員全員のパソコンに導入するコスト負担が大きいため、導入できる企業が限られています。近年、非接触ICカードを使った社員証などの普及が進んでおり、「現在会社で使用しているICカードを使って、パソコン利用時のセキュリティ向上が図れないか」というニーズが高まっていました。
今回DNPは、このような状況を受け、既存のICカードやおサイフケータイをそのまま使って、パソコン利用時のセキュリティ向上を実現する、低価格なパソコンセキュリティソフト『End Point Saver F』、『End Point Saver M』を開発しました。『End Point Saver F』はFeliCaカードおよびおサイフケータイ用、『End Point Saver M』はMifareカード用で、それぞれ現在使用している非接触ICカード、おサイフケータイをそのまま利用することができます。
【主な機能】
1.許可された社員以外がPCを利用することを防止
パソコン起動時のユーザ認証を、従来のIDとパスワードをキーボード入力する方式から、ICカードあるいはおサイフケータイをカードリーダーにセットし、PIN入力を行う方式に変更します。これにより、本人以外によるパソコンの不正利用を防止します。なお、ログオンに必要なIDとパスワードおよびドメイン名は、『End Point Saver F』、『End point Saver M』が自動入力します。
2.離席時に画面表示とキーボード、マウス操作の受付を停止(スクリーンロック機能)
『End Point Saver F』、『End Point Saver M』がインストールされたパソコンは、ICカードやおサイフケータイをカードリーダーから取り外すことにより、キーボード/マウスの操作受付と画面表示を停止します。このため、離席中に、第三者によるファイル操作や画面の表示内容を盗み見られることを防止することができます。再度、登録済みのICカードやおサイフケータイをセットし正しいPIN入力を行うことで、停止直前の画面に復帰し、操作が可能となります。
3.簡易的なログ取得が可能
ログオン時とスクリーンロック解除時に使用した、ICカードやおサイフケータイのIDと日時を記録します。
4.アンインストール制限
『End Point Saver F』、『End Point Saver M』をアンインストールする際は、管理者のみが知っているパスワードが必要となります。これにより、利用者が勝手にアンインストールすることを防止します。
5.モバイルPCのセキュリティ強化に最適
USBポートにケーブルレスで接続出来るカードリーダー『SCL3711(SCM Microsystems製)』の使用により、モバイルパソコンのセキュリティ強化を図ることが可能です。
【使用環境】
<対応PC>
WindowsXP Professional(SP3)、WindowsVista Business(SP1/SP2)、Windows7 Professionalが動作するパソコン(メモリー128MB以上、ハードディスク容量50MB以上)
※すべて日本語版、32bit版のみ。Windows7のXPモードは非対応
<対応非接触ICカード>
End Point Saver F:
FeliCa(既存の電子マネーカード、交通系カード、おサイフケータイなども利用可能)
End Point Saver M:
Mifare(MIFARE Classic、MIFARE Plus、MIFARE DESFireが利用可能)
<対応カードリーダー>
End Point Saver F :
RC−S320、RC−S330/S(ソニー製)
SCL010、SCL3711(SCM Microsystems製)
End Point Saver M :
SCL010、SCL3711(SCM Microsystems製)
【価格(税抜き)】
『End Point Saver F』および『End Point Saver M』の価格はパソコン1台当りそれぞれ3,000円です。
従業員数約100人の職場の場合、カードリーダーも含め約60万円程度でシステム構築が可能です。
【今後の展開】
今後、DNPによる直販のほか、代理店販売、ダウンロードサイトでの販売など販路拡大を進め、今後2年間で約1億円の売上を見込んでいます。
(*)PIN(Personal Identification Number):ICカードの正当な持ち主であることを証明する暗証番号
※おサイフケータイは株式会社NTTドコモの登録商標です。
※End Point Saverは大日本印刷株式会社の登録商標です。
※FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。
※MIFAREはNXPセミコンダクターズの登録商標です。
※Windowsは米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
※Windowsの正式名称は、Microsoft Windows Operating Systemです。
※その他記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。