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パナソニック電工、帯電微粒子水「nanoe(ナノイー)」による多剤耐性菌の抑制効果を検証

2010-11-23

帯電微粒子水「nanoe(ナノイー)(※1)」による多剤耐性菌の抑制効果を検証


 パナソニック電工株式会社では、水に高電圧を加えることで生成されるナノサイズの帯電微粒子水「nanoe(ナノイー)」に、多剤耐性菌を抑制する効果があることを学校法人東邦大学医学部看護学科 感染制御学 小林寅■ 教授と共同で検証しました。

 昨今、国内の医療機関において多剤耐性菌に感染した患者が確認され、多剤耐性菌院内感染問題が深刻化しています。このような多剤耐性菌の拡大は、抗菌薬の不適切な使用や海外の医療機関にて治療を受けた後に帰国した患者からの菌による院内感染が主な原因であると考えられています。
 19世紀末から20世紀の初めにかけて病原細菌が次々と発見され(※2)、それに伴い抗菌薬(抗生剤)の開発が盛んになる一方で、抗菌薬の使用により耐性菌の急速な広がりがもたらされることとなりました。多くの抗菌薬に対して耐性を示す多剤耐性菌は、健康な人では病気が発症する確率は極めて低いものの、体の抵抗力が落ちているときなどには多剤耐性菌による感染症にかかることがあり、多くの抗菌薬が効かないため、特に医療施設において深刻な問題となっています(※3)。
 多剤耐性菌はさまざまな種類の広がりが確認されていますが(※4)、当社では代表的な多剤耐性菌である、多剤耐性緑膿菌(MDRP)(※5)、多剤耐性アシネトバクター・バウマニ(MDRAB)(※6)に対する帯電微粒子水の抑制効果を検証しました。

※1:帯電微粒子水「nanoe(ナノイー)」とは
 http://panasonic-denko.co.jp/corp/philosophy/torikumi/nano/

※2:笹川千尋・林 哲也 編 2008年『医科細菌学』p.1 (株)南江堂

※3:厚生労働省多剤耐性菌についての一般の方向けの情報(2010年9月9日)多剤耐性アシネトバクター、NDM−1(ニューデリーメタロ−β−ラクタマーゼ−1)産生多剤耐性菌について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/multidrug-resistant-bacteria_ippan.html

※4:厚生労働省:プレスリリース「多剤耐性菌の動向把握に関する意見交換会」の資料について(2010年9月10日)
 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dl/multidrug-resistant-bacteria_g.pdf

※5:多剤耐性緑膿菌(MDRP):従来から緑膿菌に対して強い抗菌活性を示してきたカルバペネム系、フルオロキノロン系、アミノ配糖体系の3 系統の抗菌薬に対し、すべて耐性の緑膿菌をいう。
(参考:松本哲哉 『モダンメディア』2007年3月号(第53巻3号)p14−18)

※6:多剤耐性アシネトバクター・バウマニ(MDRAB):複数の抗菌薬に対する各種耐性遺伝子を同時に保有しており、ほとんどの抗菌薬に耐性を示す。2000年頃より欧米で広がりはじめ、臨床で問題視されている。
(参考:第59回日本感染症学会東日本地方会総会 2010年10月21〜22日 小林寅■他『本邦で分離されたAcinetobacter baumanniiの各種抗菌薬に対する感受性』)


※「小林寅■」教授の正式表記は添付の関連資料を参照


【検証方法】
 多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネトバクター・バウマニ(MDRAB)を対象に、帯電微粒子水を曝露した場合と曝露しない場合で比較試験を行いました。


【検証結果】
 多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネトバクター・バウマニ(MDRAB)に対し、2時間で菌数を1/100以下に抑制する効果を確認しました。


【実証データ】
【試験概要】
 多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネトバクター・バウマニ(MDRAB)に対し、帯電微粒子水「nanoe(ナノイー)」を曝露して菌抑制効果を確認した。

 ●試験機関:学校法人 東邦大学 医学部 看護学科 感染制御学
 ●試験時期:2010年10月
 ●試験対象:多剤耐性緑膿菌(MDRP)、多剤耐性アシネトバクター・バウマニ(MDRAB)
 ●試験方法:
  ・試験空間容積:45Lボックス
  ・曝露時間:2時間
  ・菌液作製方法:
  試験菌株をトリプチソースソイ寒天培地で35℃±1℃、18〜24時間培養した後、菌体を滅菌生理食塩液に浮遊させ、菌数が約106/mlとなるように調整し、ガーゼに接種し試料とした。
  ・菌数の測定:曝露処理後サンプルを取り出して、滅菌生理食塩液9mlを用いて洗い出した。
           洗い出し中の生菌数は菌数測定用培地を用いて測定した。


【結 果】
 多剤耐性緑膿菌(MDRP)に対し、2時間で菌数を1/100以下に抑制



※以下、詳細は添付の関連資料を参照

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