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独バイエル、肺塞栓症治療と深部静脈血栓症・PE再発抑制の適応症に関し欧州連合の製造販売承認を申請
本資料は4月12日にバイエルヘルスケア社が発表したプレスリリースの抄訳です
バイエルのイグザレルト(リバーロキサバン)
肺塞栓症(PE)治療と深部静脈血栓症(DVT)・PE再発抑制の適応症に関し、
欧州連合の製造販売承認を申請
・成功を収めたEINSTEIN−PE試験の結果に基づく承認申請
・リバーロキサバンはPEの初期治療とDVT・PEの長期予防に関する初の経口単剤療法
ドイツ・ベルリン、2012年4月12日―バイエル ヘルスケア社は、経口抗凝固剤イグザレルト(リバーロキサバン)を成人における肺塞栓症(PE:pulmonary embolism)の治療、ならびに深部静脈血栓症(DVT:deep vein thrombosis)およびPEの再発抑制の適応症で、欧州医薬品庁(EMA:European Medicines Agency)に製造販売承認申請を行いました。
バイエル ヘルスケア社経営委員会メンバーでグローバル開発責任者のケマル・マリックは次のように述べています。「EINSTEIN−PE試験で、リバーロキサバンがPEの初期治療と静脈血栓塞栓症(VTE:venous thromboembolism)の長期再発抑制のための初の経口単剤療法となることが証明されました。リバーロキサバンは、静脈・動脈血栓症の主要な領域の大部分で、すでに承認されています。この幅広い臨床的有用性を提供できる薬剤は、新規経口抗凝固剤の中で現在リバーロキサバンだけであり、PE治療とVTE再発抑制の適応症に関する今回の承認申請により、リバーロキサバンのベネフィットを、さらに幅広い患者集団へ拡大できる可能性があります」
今回の承認申請は、グローバル第III相臨床試験EINSTEIN−PEのデータに基づき行われました。試験結果は、今年3月に米国心臓病学会(ACC:American College of Cardiology)第61回 年次学術集会で発表され、同時にニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(10.156/NEJMoa1113572)に掲載されました。EINSTEIN−PE試験は、リバーロキサバン15mg 1日2回を3週間投与した後、20mg 1日1回投与する経口単剤療法と、エノキサパリンを皮下注射した上で、その後、ビタミンK拮抗剤を投与する既存の標準治療法を比較しました。同試験に参加した急性症候性PE患者4,833人は、3、6または12か月の治療を受けました。リバーロキサバンは、主要評価項目である症候性DVTと非致死性・致死性PEの複合からなる再発性症候性VTEの減少に関し、既存の標準治療法に少なくとも劣らない有効性を証明しました。全体的な出血事象発現頻度は治療グループ間で同程度でしたが、重要なことは、リバーロキサバンは重大な出血事象の発現頻度が有意に低かったことです。
EINSTEIN−PE試験は、約1万人の静脈血栓症の治療に関し、リバーロキサバンの安全性と有効性を評価したグローバルEINSTEINプログラムの第III相臨床試験3試験のうちの1つです。ほかの2試験(EINSTEIN−DVT試験とEINSTEIN−EXT試験)は、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに一緒に掲載されました(10.1056/NEJMoa1007903)。2011年12月9日に、イグザレルト(リバーロキサバン)は、成人における急性DVT発症後の治療、ならびに再発性DVTおよびPE発症抑制の適応症に関し、欧州委員会から製造販売承認に関する承認を取得しています。
※「VAT(Venous and Arterial Thromboembolism)について」などは、添付の関連資料「リリース詳細」を参照