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村田製作所、貿易帳票管理システム構築により輸出業務における全ての帳票を電子化

2012-04-18

貿易帳票管理システム構築により輸出業務全帳票を電子化



<要旨>
 株式会社村田製作所はこのたび、「貿易帳票管理システム」を構築し、税関の承認のもと、輸出業務における全ての帳票を電子化しました。これにより物流業務の効率およびスピードの大幅な向上と、毎月45,000枚のペーパーレス化により、年間約2,000万円以上のコスト削減を実現しました。


<背景>
 輸出業務は、商品の準備、船積み依頼・手続き、税関手続きなど、関連組織や民間団体、政府・公共機関など対外組織との書類のやりとりが多く、法令・法規も密接に関連するため業務が複雑で、帳票の管理におけるルールが多いという特徴があります。
 とくに売上高の海外比率が8割超の当社においては、売上の伸びに伴い、アジア圏を中心とした取引量の増加による業務の遅延、業務工数の増加が大きな課題でした。


<概要>
 海外36拠点、輸出等に係る代理店(25社)、倉庫(2社)を網羅した貿易業務プロセスを改善し、貿易帳票の電子化による業務効率化とリードタイム短縮を実現すべく、

 1.海外拠点や代理店なども含めた全69の輸出業務プロセスの徹底分析
 2.業務効率化に向けた運用の見直し
 3.完全ペーパーレス化の実現に向けた、法規制の洗い出し
 4.リアルタイムでの輸出業務の進捗状況の見える化

 に取り組み、インプットからアウトプット、および情報管理までの工程をシステム化しました。

 システム化により、紙やファクスでのやりとりはメールによる運用となり、受信した帳票は自動的にデータベースへ抽出・送付、進捗状況に応じて関係者に自動配信されます。
 また、帳票を管理するデータベースでは、案件ごとの進捗状況をリアルタイムで管理し、どこに問題が発生しているのかを一目でわかる仕組みを構築しました。また帳票は電子署名タイムスタンプが押印され、国税庁が定める法要件を満たしています。

 このシステム導入により、

 1.53%のプロセス削減 → 69あったプロセスを37に削減
 2.間接業務のリードタイム66%短縮 → 従来3日かかった業務を1日に短縮
 3.月間約45,000枚の紙出力の削減

 を実現しました。
 さらに海外拠点や代理店、倉庫との連携がスムーズになるだけでなく、帳票の紛失や誤送信といった事故を回避し、AEO(特定輸出者)としての業務品質向上につながっております。

 なお、当システム構築は富士ゼロックス株式会社およびアマノビジネスソリューションズ株式会社にご協力いただきました。


<生産本部長 牧野孝次のコメント>
 今後ビジネスがさらにグローバルに多様化・多極化していくなかで、当システムを全ムラタグループに展開し、業務スピードと信頼性を向上させることにより、顧客やパートナーへのサービス向上につなげてまいります。


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