富士ソフト、広域データセンター環境を利用した透過的ＶＰＮ切り替えの実証実験に成功

広域データセンター環境を利用した透過的ＶＰＮ切り替えの
実証実験に成功



　富士ソフト株式会社（東証一部：９７４９／本社：神奈川県横浜市、代表取締役社長／白石　晴久）、筑波大学は、広域データセンター環境を利用した透過的ＶＰＮ切り替えの実証実験に成功しました。

　本実証実験では、クライアント仮想化技術と仮想化層におけるネットワーク制御技術により、ＶＰＮ障害時にＴＣＰ通信を継続できることが実証されました。これにより、ネットワークセキュリティを確保することができるＶＰＮをより安定したものとして利用することができます。
　本実証実験は、総務省の戦略的情報通信研究開発推進制度（ＳＣＯＰＥ）において平成２１年度「ＩＣＴ　イノベーション促進型研究開発」に採択された「ディペンダブルな自律連合型クラウドコンピューティング基盤の研究開発」の一環として行われたものです。
　当社は、将来的に研究成果をクラウドコンピューティング基盤の技術提供、及び製品化に活用する予定です。


【実証実験の概要】
　システムは、パケット中継クライアント、パケット中継サーバで構成され、パケット中継クライアント・パケット中継サーバ間においてカプセル化した通信を提供しています。ＶＰＮは、その通信内において接続され、ＶＰＮ障害時には、パケット中継クライアントが接続するＶＰＮ　ゲートウェイを自動的に切り替えます。
　ＶＰＮゲートウェイおよびサーバは、当社データセンター３拠点（東京、横浜、福岡）を高信頼性のネットワーク※で繋いだ広域なデータセンター環境に設置しています。
　※高信頼性のネットワークは独立行政法人情報通信研究機構が提供する研究開発テストベッドネットワーク「ＪＧＮ２ｐｌｕｓ」を使用しています。

＊参考画像は、添付の関連資料を参照

【実証実験の結果】
　平成２２年１１月、本実証実験において複数のＶＰＮゲートウェイを利用することで複数経路が構築され、冗長性が確保されることを確認しました。また、クライアントのＶＭＭに実装されたパケット中継クライアントとデータセンター内に設置されたパケット中継サーバが通信を行うことにより、ＶＰＮゲートウェイを切り替えた際に起こるクライアントＩＰアドレスの変更およびＴＣＰ通信の一時的な切断を吸収し、クライアント・サーバ間通信における可用性が向上することを確認しました。


以上