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田中貴金属、従来の40倍の効率でオゾン水を生成できる白金系電極の開発に成功

2012-04-07

世界初、田中貴金属工業が従来の40倍の効率で
オゾン水を生成できる白金系電極の開発に成功

サンプル提供開始、2013年中に量産を目指す
家電製品や自動車、医療施設、食品から排水処理まで幅広い分野の殺菌・消臭用途に導入可能



 TANAKA ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡本英彌)は、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡本英彌)が、殺菌や消臭などの用途で幅広く使われているオゾン水を、従来技術より40倍高い効率で生成できる白金系電極の開発に成功したことを発表します。

 今回開発した電極は、水を電気分解して高効率でオゾンを生成できる白金系電極で、1平方センチメートルあたり0.1アンペアという低い電流条件で30分間、水を電気分解すると、3.6ppm(ppmは100万分の1)のオゾンを生成することが可能です。従来の白金電極では、同条件下で生成できるオゾン水が0.09ppmであるため、生成効率が低いという問題がありましたが、白金をベースとした新たな触媒層を構築したことにより、従来の40倍という高い生成効率を世界で初めて実現しました。

 現在、電解によるオゾン生成方式(電解法)を採用している殺菌水や洗浄水といった用途では、この開発電極に代替することで消費電力を抑えられるため、ランニングコストを10分の1以下に減らすことが期待できます。また、排水処理や半導体洗浄といった用途では、要求事項に応じて、電解法のほかに放電方式や光化学反応方式といった様々な生成方法が用いられています。
 今回開発した電極による生成方式は、その生成効率の高さを活かして、生成効率を下げることなく、様々なオゾン生成方式に実用レベルで代替することが期待できます。

 開発した電極は、チタン白金を合金化させて新規の触媒層を構築した電極です。陽極として使用した場合、水の電解によって生成される酸素の生成電位を高電位化(高酸素過電圧化)することができる電極で、通常の電極では起こりにくい酸素生成反応と競合する陽極反応を高効率で起こすことができます。チタンは酸素過電圧が高いが寿命が非常に短く、白金は寿命が長いが酸素過電圧が低いという特性を持っています。田中貴金属工業では、相反する特性を持つチタン白金を最適な条件で合金化することで、両者の長所を併せ持った新規の電極触媒を構築し、これまで実現できなかった高い酸素過電圧と長い寿命(※1)を持つ電極の開発に成功しました。


※参考画像・従来技術での課題などは、添付の関連資料「リリース詳細」を参照

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