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フリースケール、自動車の安全性を高めるインテリジェント・センサー「MMA6900Q」など発表
フリースケール、自動車の安全性を高めるインテリジェント・センサ「MMA6900Q」、「MMA6901Q」を発表
フリースケールの堅牢な車載センサ・ポートフォリオを拡充する最新加速度センサにより、アクティブ・セーフティ・システムが実現
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1−8−1、代表取締役社長:ディビッド M. ユーゼ)は、先進的な能動型の自動車安全システム(アクティブ・セーフティ)アプリケーションを実現するべく、Xtrinsic(エクストリンシック)インテリジェント・センサの新製品「MMA6900Q」および「MMA6901Q」加速度センサを発表しました。
現代の自動車は、衝突による負傷をできる限り抑えるため、数年前よりエアバッグやシートベルトなど受動的な自動車安全システム(パッシブ・セーフティ)が採用されています。しかし、最近の自動車産業では、高性能かつインテリジェントなアクティブ・セーフティ・システムを搭載して、事故の発生そのものを防止する動きが進んでいます。横滑り防止装置(ESC)などのアクティブ・セーフティ・システムは、多数のインテリジェント・センサを活用して、乗車環境のモニタリングを行い、事前の段階で乗員保護に向けた処理を実行します。
米国の国家道路交通安全局(NHTSA)によると、ESCは、命にかかわる自動車事故の約3分の1を防止したと推定されています。これを受けて、NHTSAは、2012年モデルの大半の自動車に対してESC技術の搭載を義務づけることを決定しています。ESCは、高性能な低加速度(Low−g)2軸センサを使用して、車両に加わる横方向と進行方向の加速度を計測し、車両走行中の姿勢を制御します。センサが不安定な走行状態を検知すると、自動車のエンジンおよびブレーキ・システムにデータが送信され、車両の姿勢維持が自動的に支援されます。
フリースケールの副社長兼センサ・アンド・アクチュエータ・ソリューション・ディビジョン担当ジェネラル・マネージャであるデメトリィ・コンディリスは、次のように述べています。「自動車設計に組み込まれるインテリジェンスとコネクティビティが増大する中、フリースケールは、センサ技術のサプライヤとしてリーダーシップを発揮し、自動車メーカーをサポートします。先進的な自動車安全システムに対応するフリースケールの新しいXtrinsicインテリジェント加速度センサにより、占有空間とコストを削減しつつ、重要な安全基準を先取りする設計が可能になります。」
Xtrinsic MMA6900QおよびMMA6901Q加速度センサは、幅広いダイナミック・レンジと高分解能を備えたセンサ機能を実現します。これにより、先進的な自動車安全システムの設計において、車両の横方向の加速度計測に干渉する可能性のある寄生振動などの余分な信号をカットすることができます。
Xtrinsic MMA6900QおよびMMA6901Q加速度センサは、エアバッグ・センサ・アプリケーションで実績のあるフリースケールの次世代高アスペクト比MEMS(High Aspect Ratio Micro−ElectroMechanical System:HARMEMS)技術をベースとしています。
HARMEMS技術は、センサの堅牢性を高めるだけでなく、オーバダンプ型の機械反応と非常に優れたS/N比を実現し、さまざまな要件に対応します。オーバダンプ型のHARMEMS技術により、高周波・高振幅の寄生振動に対する耐性を大幅に高めることができます。ESCなどのアクティブ・セーフティ・アプリケーションは自動車の室内やエンジン・ルーム内に取り付けることが多いため、この特長は非常に大きなメリットとなります。
ESCアプリケーションでは、高いS/N比とフリースケールのデジタル信号処理(DSP)ベースの信号チェーンとの組み合わせにより、最下位ビット(LSB)未満のノイズで幅広いダイナミック・レンジと高レベルの感度を実現することができます。MMA6900QおよびMMA6901Qの技術仕様の詳細については、 http://www.freescale.com/sensors のWebサイトをご覧ください。
フリースケールの低加速度センサは、アクティブ・セーフティ・アプリケーション向けに最適なソリューションを提供するだけでなく、衝撃や振動、傾き、移動、加速などから生じる小さな力の計測が必要とされる広範な組込みアプリケーションにも適しています。産業用機械から、ロボット、大型農業機械に至るまで、産業用製品のメーカーは、低加速度センサを活用して安全性、セキュリティ、ならびに利便性を高める機能を付加することで、製品の差別化を図っています。
主な特長:
各軸で±3.5gまたは±5gのフルスケール・レンジに対応
・MMA6900Q:±3.5g(11ビット・データ感度=3.43mg/digit、25℃での標準値)
・MMA6901Q:±5g(11ビット・データ感度=4.91mg/digit、25℃での標準値)
MMA6900Qの主な性能:
・低い検知しきい値、8.6mg(加速度)または0.5度以下(角度)
・オフセット許容値、25℃(±30mg)および適正温度超過時(±50mg)
MMA690xQ:
・障害および過負荷診断フラグ機能を搭載した組込み信号処理
・11ビットSPI準拠デジタル・データ
・両方向内部セルフテスト
・AEC−Q100認証取得済み
・−40℃〜+105℃の幅広い動作温度範囲
・オーバダンプ型トランスデューサ
・堅牢な6×6mm QFNパッケージ、パッケージ共振周波数100kHz以上
・3.3Vまたは5Vの単一電源動作
開発サポート、価格と供給
Xtrinsic MMA6900QおよびMMA6901Q加速度センサは現在出荷中で、1万個購入時の1個あたりの参考価格は、4.55ドル(USD)です。
Xtrinsic MMA6900Q/MMA6901Q加速度センサ対応の評価ツールTower Systemモジュールがフリースケールより提供されます。迅速な評価とプロトタイプ作成を実現し、先進的な製品開発を可能にするこのボードは現在出荷中で、参考価格は19ドルです。
フリースケールは、各種センサを6mm×6mm QFN(Quad Flat No−Lead)パッケージで提供する唯一のサプライヤです。フリースケール製センサにより、車載モジュールの小型化が可能になります。
Xtrinsic MMA6900QおよびMMA6901Q加速度センサは、フリースケールの長期製品供給プログラム(Product Longevity Program)の対象となっており、最低15年間の供給体制が保証されます。諸条件の詳細については、 http://www.freescale.com/productlongevity のWebサイトをご覧ください。
フリースケールの車載半導体について
フリースケールは、30年以上にわたりMEMSベースのセンサを提供しており、市場調査会社のiSuppliによると、車載用MEMS(Micro−ElectroMechanical System)サプライヤとして業界第1位に位置付けられています。長年に及ぶセンサ製品の技術革新を基盤とするフリースケールのXtrinsicセンサ・ソリューションは、インテリジェントな統合性、ロジックおよびカスタマイズ可能なソフトウェアの優れた組み合わせを実現し、スマートで個性的なアプリケーションを可能にします。フリースケールのセンサ、アナログ製品、ならびに8ビット/16ビット/32ビット・マイクロコントローラ/マイクロプロセッサ・ファミリは、先進的な安全機能、ボディ・エレクトロニクス、シャーシ、エンジン制御、パワートレイン、ドライバ情報、およびテレマティクスを実現するインテリジェンスとコネクティビティを提供します。詳細については、 http://www.freescale.com/sensors のWebサイトをご覧ください。
フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ・インクは、自動車用、民生用、産業用、およびネットワーキング・マーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界各国で半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。詳細は、 http://www.freescale.com (英語)、または http://www.freescale.co.jp/ (日本語)をご覧ください。
お問い合わせ先:
テクニカルインフォメーションセンター
Tel: 0120−191014
Email: support.japan@freescale.com
FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、米国、またはその他の国におけるフリースケール社の商標、または登録商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。