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凸版印刷、絵画を三次元空間として体験することのできる鑑賞システム「ViewPaint」を開発

2012-03-28

凸版印刷、絵画の新しい鑑賞システム「ViewPaint」を開発
〜第一弾コンテンツ「ViewPaint vol.1 フェルメール《牛乳を注ぐ女》」、アジアデジタルアート大賞展で初公開〜



 凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子眞吾、以下凸版印刷)は、バーチャルリアリティ(VR(※1))エンジンであるトッパンVRを活用し、平面に描かれている絵画を三次元空間として体験することのできる絵画の新しい鑑賞システム「ViewPaint(ビューペイント)」を開発しました。
 「ViewPaint」は、絵画のデジタルアーカイブデータを作家特有のタッチを損なうことなく3DCG化し、ディスプレイに表示するもの。人体認識センサーで認識した鑑賞者の視点に合わせたCG映像がリアルタイムに生成・表示されるため、鑑賞者は、絵画に描かれたモチーフを、絵画の中に入り込んだかのようにインタラクティブに鑑賞できます。
 本システムによって絵画に描かれた空間を鑑賞者が体感できるため、「作家がなぜこの構図を選んだのか?」や「どのようなモチーフが描かれているのか?」、「この作品の描かれた時代背景とは?」など、絵画に対する理解や想像を促進します。


※以下の画像資料は添付の関連資料「参考画像」を参照
 ・次世代絵画鑑賞システム「ViewPaint vol.1 フェルメール《牛乳を注ぐ女》」
 ・鑑賞者の動きに合わせ、後ろや上からなど様々な角度から鑑賞できる


 今回「ViewPaint」で鑑賞できるコンテンツの第一弾として、17世紀オランダの巨匠フェルメールの作品《牛乳を注ぐ女》を3DCG化、「ViewPaint vol.1 フェルメール《牛乳を注ぐ女》」を制作しました。平面の絵画を3DCG化するにあたり、当時の博物資料や研究資料を活用し文物の色や形を再現。透視図法(※2)の読み解きやCGシミュレーションに基づき、三次元空間の構築を行いました。
 なお、「ViewPaint vol.1 フェルメール《牛乳を注ぐ女》」はアジアデジタルアート大賞エンターテインメント(産業応用)部門優秀賞を受賞、「2011アジアデジタルアート大賞展」(福岡アジア美術館)にて2012年3月17日(土)から3月27日(火)まで初公開されます。

 今後、凸版印刷は、「ViewPaint」を美術館や博物館などでの絵画の新しい公開手法として採用を目指します。さらに、教育機関や商業施設向けなどへも提案を進め、先端デジタル技術を活用した絵画の新しい楽しみ方を開発していきます。


【「ViewPaint vol.1 フェルメール《牛乳を注ぐ女》」について】
 1.完全に三次元空間化された《牛乳を注ぐ女》の世界
   透視図法の読み解きと、タイルやテーブルといった現存する17世紀オランダの博物資料、CGシミュレーションを基に、フェルメールのアトリエが舞台とされる《牛乳を注ぐ女》が描かれた世界を完全に空間化しています。

 2.どの角度からみてもフェルメールのタッチはそのままに
   独自のリアルタイムCG表現プログラムの開発により、どのような角度から空間を鑑賞しても、モニターには常にフェルメールが描いた絵画のようなCG映像が表示されます。

 3.額縁越しに描かれた世界をのぞき込むようなインタラクティブ体験
   空間化された絵画は、人体認識センサーと組み合わせることで、装置の前に立った鑑賞者の動きに応じたCG映像を表示します。これにより、鑑賞者はまるで額縁越しに描かれた世界をのぞき込むようなインタラクティブ体験ができます。

【「アジアデジタルアート大賞」について】
 アジアデジタルアート大賞は、アジアから世界へ向けた知の発信とデジタルアート&デザイン、クリエーターのネットワークや普及を目的として開設された日本を代表するデジタルアートのコンテストです。国内はもちろん中国、韓国、台湾などアジア各国から集められた作品の中から、アジアの感性を背景に論理的思考にもとづいて制作された優秀な作品に賞が与えられます。2001年に開設された本展は今年で11年目を迎えます。

【「2011アジアデジタルアート大賞展」開催概要】
 ・会期:平成24年3月17日(土)〜3月27日(火) 10:00〜20:00(入館は19:30まで)
  ※3月21日は休館日 ※最終日は18時閉館(入館は17:30まで)
 ・会場:福岡アジア美術館 企画ギャラリー(福岡市博多区)
 ・主催:2011アジアデジタルアート大賞展実行委員会/九州大学/福岡コンテンツ産業振興会議/福岡県/福岡市/北九州市/西日本新聞社/ラブエフエム国際放送(株)

【凸版印刷のVRへの取り組み】
 凸版印刷は、1997年から文化財の展示映像手法としてVR技術「トッパンVR」の開発に取り組み、「ナスカ」「コパン」や「国宝 阿修羅像」「洛中洛外図屏風舟木本」など、国内外の貴重な文化財をテーマとしたVR作品を積極的に製作しています。
 また、大型スクリーンを用いたVRシアターの展開を進め、海外では、中国の故宮博物院やホンジュラス共和国博物館にシアターを納入しています。国内では2007年に、東京国立博物館と共同で、東京国立博物館資料館内に「TNM&TOPPANミュージアムシアター」を開設しました。
 URL:http://www.toppan-vr.jp/bunka/


※1 バーチャルリアリティ(VR)とは
 バーチャルリアリティは、現存しない建造物や文物の内部構造など、通常では見ることができない空間の再現や、セキュリティや作品保護の観点から直接公開することができないものを公開することが可能な技術です。ビデオ映像のようにストーリーを自動再生できるほか、ゲームコントローラーを用いて任意に空間を動き回ることができる対話性が大きな特徴の一つです。

※2 透視図法とは
 ある一点を視点として、物体を人間の目に映るのと同様に遠くのものを小さく、近くのものを大きく描く図法。



*本プレスリリースに記載されている会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。



以上


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