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テルモ、中国の威高社と腹膜透析事業の合弁会社を設立
テルモ、中国 威高(ウェイガオ)社と腹膜透析事業の合弁会社を設立
テルモ株式会社(本社:東京都渋谷区、社長 新宅 祐太郎)は、中国の最大手医療機器メーカーである威高集団有限公司(中国山東省、代表者 陳学利)の中核事業会社である山東威高集団医用高分子製品股分有限公司(中国山東省、代表者 陳学利、以下「ウェイガオ社」)と腹膜透析事業における戦略的提携に関する基本契約を3月18日に締結いたしました。
今回の戦略的提携において、当社はウェイガオ社のグループ会社である威海威高(ウェイハイ ウェイガオ)血液浄化製品有限公司(中国山東省、代表者 夏列波)と、中国において腹膜透析関連製品の製造を行なう合弁会社「威高泰尓茂(威海)医療製品有限公司」を設立する予定です。
<中国の透析市場>
中国では現在、透析療法を必要とする末期腎不全患者が150万人いると言われており、10年以内にその数は300万人程度(※1)まで拡大すると予測されています。そのうち腹膜透析患者数は現在、約32,000人と既に世界最大規模であるとともに、その患者数は10年以内に30万人程度(※1)まで拡大すると見込まれています。また近年、糖尿病性腎症から慢性腎不全に移行し、透析を導入する患者が急増していますが、中国における糖尿病患者は、既に9,000万人を超えており、今後も拡大が予測されています。先に開催された第11期全国人民代表大会(全人代)第5回会議においても、温家宝首相が政府工作報告書で「(末期腎不全の状態である)尿毒症など8種類の大病への保障を全面的に推進する」ことを主要任務の一つに設定しています。
※1:ウェイガオ社推計
<提携の目的>
テルモは、1980年に腹膜透析システムの開発に着手して以来、日本における腹膜透析療法の普及と発展に取り組んできました。当社は、日本で初めて従来pHが酸性であった透析液をより体液に近い中性化へと改良した透析液を開発するなど、この分野で技術的なイノベーションを主導するとともに、腹膜透析療法の普及にも積極的に取り組んできました。
今回の戦略的提携の目的は、今後急速な拡大が予測される中国の透析市場において、当社が長年培ってきた腹膜透析の技術力と療法普及のノウハウを威高集団が有する中国全土に広がる販売網および強力な顧客ネットワーク力と組み合わせることにより、腹膜透析事業の一層の拡大を目指すことにあります。当社は、合弁会社への技術・商標ライセンスの供与を行うとともに、販売・アフターサービスを実施する威海威高血液浄化製品有限公司の100%子会社である威高透析用品有限公司に営業ノウハウの提供等、販売支援を実施する予定です。腹膜透析関連商品の販売開始は2014年を見込んでおり、2021年までに市場シェア25%、売上ベースで約400億円の獲得を目指します。
テルモの腹膜透析事業責任者である副社長 松村啓史のコメント:
「同事業は、患者さんのQOLの向上及び中国の医療への貢献を通して成長する中国戦略の一つのモデルになると期待している。」
1.合弁会社の概要
(1)商号:威高泰尓茂(威海)医療製品有限公司
(ただし、中国当局の認可取得を前提とする)
(2)所在地:中国山東省威海市初村鎮興山路20号(予定)
(3)代表者:合弁相手先から就任予定
(4)事業内容:腹膜透析用の透析液等の製造事業
(5)資本金:約2,000百万円(1.6億人民元)
(6)設立時期:2012年秋頃予定(ただし、中国当局の認可取得を前提とする)
(7)出資者および出資比率:
泰尓茂(中国)投資有限公司 50%
威海威高血液浄化製品有限公司 50%
2.主要な業務提携相手先の概要
(1)商号:山東威高集団医用高分子製品股分有限公司
(2)所在地:中国山東省威海市世昌大道312号
(3)代表者:陳学利
(4)事業内容:使い切り医療機器(輸液セット、輸血セット、注射器、注射針、血液バッグ及び真空採血管などを含む)、整形外科製品及び血液浄化装置の研究開発及び製造・販売
(5)資本金:約5,819百万円(448 百万人民元)
(6)設立:2000年12月28日(登記日)
(7)従業員数:7,875名
(8)売上高:約41,885百万円(約3,180百万人民元)
※(5)(7)(8)2011年12月31日現在
<参考> 腹膜透析(PD:Peritoneal Dialysis)とは
*添付の関連資料「参考資料」を参照