アイティメディア、「ＥＥ　Ｔｉｍｅｓエレクトロニクスエンジニア給与／意識調査」結果を発表

エレクトロニクスエンジニアの平均年収　日本は前年比２．４％増の７１７万円、トップは米国の９０７万円
〜ＥＥ　Ｔｉｍｅｓ　世界５地域比較調査から〜



　アイティメディア株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：大槻利樹）はこのたび、日本と米国、欧州、中国、インドの５地域の比較を含む「ＥＥ　Ｔｉｍｅｓエレクトロニクスエンジニア給与／意識調査２０１１」の結果をまとめました。この調査は、世界のエレクトロニクスエンジニアの給与や待遇、仕事に対する満足度・意識の把握を目的としたもので、アイティメディアが運営する「ＥＥ　Ｔｉｍｅｓ　Ｊａｐａｎ（http://eetimes.jp/）」が各地域の「ＥＥ　Ｔｉｍｅｓ」と毎年共同で実施しているものです。


＜平均年収、日本は７１７万円、地域別では米国が３年連続でトップ。伸び率は中国がトップ＞
　日本のエレクトロニクスエンジニア（以下、エンジニア）は、平均年収が７１７万円で、２０１０年の前回調査（以下、前年）の７００万円から２．４％の微増でした。平均年齢は４６．９歳で、前年の４３．８歳を約３歳上回っています【表１】。各地域の平均年収を円換算して比較すると、前年と同じく上位から順に米国（９０７万円）、日本（７１７万円）、欧州（５７８万円）、インド（２０９万円）、中国（１６１万円）でした【図１】。中国とインドは、平均年齢が先進３地域に比べて１１〜１６歳ほど若い上に平均職務年数も９〜１５年ほど短く、平均年収も他地域に比べて低い水準にとどまっています。現地通貨での平均年収の前年比伸び率は、中国が最も高く１８．６％、続いて米国（１０．３％）、インド（５．８％）、日本（２．４％）、欧州（−３．０％）でした【図２】。ただし円換算では、円高ドル安が前年よりさらに進行していることから、米国と日本で額面の差が対前年比で縮まっているほか、欧州ではユーロ安となっているため日本との額面の差が対前年比で拡大しています。


＜仕事や会社に対する満足度は日本・中国で低く、インドで高い結果＞
　エンジニアの仕事に対する意識や会社などの環境に対する満足度を尋ねたところ、インドでは総じて自己評価が高く、日本と中国では低い結果となりました【表２】。他地域と日本の差が特に大きく約２０ポイント以上低かった項目は、「私の会社はエンジニアを尊重している」（５３％）、「仕事で使っている機器は最新のものである」（４２％）、「私の会社は革新性や創造性に力を入れている」（４１％）、「私の会社はエンジニアの革新的な成果に報いている」（２９％）、「私の会社はマーケット志向である」（５４％）の５項目で、会社や仕事環境への不満が強く表れました。インドは「満足度」「尊重度」のほぼ全ての項目で前年より数ポイント以上改善しており、エンジニアという職業への実利的な見返りや社会的評価が高まっていることがうかがえます。一方で中国は、平均年収が前年比２０％近く増えて５地域中最高の伸び率にもかかわらず満足度や尊重度において５地域で最低の項目があり、これらの評価は低くとどまっています。


＜環境問題への取り組みは前年に続き日本がトップ＞
　「過去一年間に設計業務において環境問題に取り組むよう求められたエンジニア」は前々年、前年に続いて日本がトップで７１％でした【図３】。また、「設計業務において環境問題に取り組む必要性のある案件」の増減については、前年と同じく中国とインドでは減少傾向が強く出ています【図４】。「今後一年間のうちに環境を重視した代替技術関連の仕事に専門的に取り組む可能性」については、前年は「非常にありそう」「ある程度ありそう」の合計が５地域とも約３０％でしたが、今回は日本と米国が２０％台半ばに低下し、他地域でも減少傾向となりました【図５】。

　本調査結果の詳細は、ＥＥ　Ｔｉｍｅｓ　Ｊａｐａｎの記事「世界のエレクトロニクスエンジニア給与／意識調査　２０１１年：年収は額で米国・伸びで中国が首位、日本は自己評価と会社満足度が低い」に掲載しています。


※「主な調査結果」は、添付の関連資料を参照


＜ＥＥ　Ｔｉｍｅｓについて＞
　http://www.eetimes.com/

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