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新日本無線、デジタル電源制御用DSC「NJU20300シリーズ」を開発完了
小型・低消費電力デジタル電源制御用デジタルシグナルコントローラNJU20300シリーズサンプル配布開始のお知らせ
※製品画像は、添付の関連資料を参照
新日本無線株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役 小倉 良)では、スイッチング電源制御をデジタル方式で行なえる、小型・低消費電力のデジタル電源制御用デジタルシグナルコントローラー(以下、DSC)、NJU20300シリーズの開発を完了しサンプル配布を可能としました。
新日本無線はアナログ電源ICメーカーとして、長年に亘り数多くの卓越した電源ICを市場に提供して参りましたが、アナログ電源技術では成し得ない性能、機能を電子機器にもたらすデジタル電源技術に、国内半導体メーカーとしていち早く着目し製品開発を進めてきました。
新日本無線では昨年、国内半導体メーカー初のデジタル電源制御用DSC、NJU20010/NJU20011(2010年7月20日発表)を市場投入しましたが、OA機器、通信基地局などの産業機器でも部品の小型化、更なる低消費電力設計を求められており、これらの要求に対応すべく、NJU20300シリーズを開発しました。
【主な特長】
◆特長1 小型・低消費電力、高速スイッチング周波数に対応
NJU20300シリーズは、当社従来品に比べ約44%(*1)の低消費電力を実現(135mW@30MHz)するとともに、小型パッケージへの搭載により、実装面積で約75%(*1)の削減となります。
また、小型・低消費化を図りながら制御高速性はNJU20010/20011を継承し、実用化レベルで500KHz(理論上1MHz)の高速スイッチング周波数に対応します。
その為、コイルやコンデンサなどの周辺部品についても小型部品を選択することができ、電子機器の小型化に貢献します。
*1:NJU20301とNJU20010/20011の比較
◆特長2 外付け部品の削減ができ回路設計を簡素化
NJU20300シリーズではD/Aコンバーター付コンパレーター、発振回路を内蔵し、また、供給電圧を3.3V、1系統に集約(*2)することによって外付け部品の削減と回路設計を簡素化します。
*2:当社従来品は、1.8V、3.3Vの2系統
◆特長3 逐次比較(SAR)10bitADCや直交エンコーダー動作などの補助機能でモーター制御が容易
NJU20300シリーズは逐次比較A/Dコンバーター(以下、ADC)または、差動ADCを選択できます。
逐次比較ADCは2つのサンプルホールド回路を持ち、汎用タイマーモジュールで直交エンコーダーインターフェース(QEI(*3))動作設定ができモーター制御が容易となります。
*3:Quadrature Encoder Interface
【製品機能/特長】
・電源電圧 3.3V
・消費電力 135mW@30MHz
・CPU 16bit/31.25MHz、4段パイプライン
・メモリ OTP ROM 8kW
・A/Dコンバーター SAR:10bit/1Msps/8ch.(NJU20300),7ch.(NJU20301)
Differential:6bit/6Msps/4ch.
・PWM生成器 2.5ns分解能/6出力/3ch.(1ns精度の遅延器付加)
・シリアルIF UART/SPI/I2C
・I/Oポート 12本(機能ピン共用)
・従来製品と共通の開発ツールが利用可能
JTAGデバッガ:WATCHPOINT/株式会社ソフィアシステムズ
IDE(Integrated Development Environment):XASS−Vシリーズ/ガイオテクノロジー株式会社
・パッケージ NJU20300 LQFP48−R3(9.0x9.0x1.5mm)
NJU20301 QFL36−B2(6.0x6.0x0.9mm)
【アプリケーション】
・OA機器(複合機、プリンター)の電源制御及びモーター制御
・移動体通信基地局用の小型・高効率DC/DCコンバータ−
【生産予定/サンプル価格】
製品名:NJU20300
サンプル配布開始:2012年2月〜
生産予定開始:2012年6月、3万個/月〜
サンプル価格:¥400./個
製品名:NJU20301
サンプル配布開始:2012年1月〜
生産予定開始:2012年4月、3万個/月〜
サンプル価格:¥400./個
【デジタル電源製品WEBサイト】
http://semicon.njr.co.jp/digital-power-control/index.html
以上