アナログ・デバイセズ、小型で高性能なＭＥＭＳ慣性測定ユニット「ＡＤＩＳ１６３３４」などを発表

アナログ・デバイセズ、自社製品最小サイズで高性能なＭＥＭＳ慣性測定ユニット「ＡＤＩＳ１６３３４」および「ＡＤＩＳ１６３７５」を発表


●医用および産業用計測アプリケーション向けｉＳｅｎｓｏｒ（Ｒ）　ＩＭＵ（慣性測定ユニット）
●業界最高の環境耐久性と容易な実装性能を組み込んだ、高度にキャリブレーションされたリニア加速度／角速度センサーを提供



　アナログ・デバイセズ社（ニューヨーク証券取引所：ＡＤＩ）は、本日、２つの高集積で高精度のＭＥＭＳ（マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム）慣性測定ユニット「ＡＤＩＳ１６３３４」および「ＡＤＩＳ１６３７５」を発表しました。これらの投入により、産業用および医用機器メーカーでは、今まで以上に容易にモーション・キャプチャやコントロール機能を実装できるようになります。新しいＡＤＩＳ１６３３４およびＡＤＩＳ１６３７５は、十分な精度と使いやすさを達成しているため、産業用プロセス制御から高精度の医用計測機器までと幅広いアプリケーション、例えばナビゲーションや追跡、誘導、計測器制御、プラットフォーム安定化やその他の６自由度センシング機能を組込むことができます。ＡＤＩＳ１６３３４はこれまでのＩＭＵより４０％もの小型化を実現し、高密度でかつ空間に制約のあるアプリケーションに最適です。一方、ＡＤＩＳ１６３７５はジャイロ安定性が０．００３ｏ／秒と、ＡＤＩのＩＭＵの中で最も高性能な製品です。

　アナログ・デバイセズ社ＭＥＭＳ／センサー・グループのｉＳｅｎｓｏｒビジネス開発マネージャ、ボブ・スカンネル（Ｂｏｂ　Ｓｃａｎｎｅｌｌ）は次のように述べています。「多くの機器設計者にとって、高性能のモーション・センシングは、商用レベルでの慣性センサーがどちらかといえば集積度や性能面で不十分であったことから実現が困難でした。本日、当社のｉＳｅｎｓｏｒ　ＩＭＵポートフォリオが拡張したことで、ＡＤＩは比類ない環境耐久性と実装を容易にするだけでなく、小型で高性能なＩＭＵを提供することになります。これにより設計者は性能の改善が今まで以上に簡単になり、手術道具の誘導などといった全く新しい慣性アプリケーションを驚異的なスピードで市場投入できるようになります」

　ほとんどのＩＭＵと異なり、これらのデバイスは追加の部品搭載や、テスト、さらにキャリブレーションを必要としません。電源と業界標準のＳＰＩインターフェースさえあれば、最も厳しい環境でも追加設定なしに高精度なデータを容易に提供します。


■ＡＤＩＳ１６３７５およびＡＤＩＳ１６３３４の高性能の機能とメリットについて
　ＡＤＩのｉＳｅｎｓｏｒ　ＩＭＵポートフォリオは、産業用および医用市場で、幅広いＯＥＭ設計者が採用しています。新しいＡＤＩＳ１６３７５やＡＤＩＳ１６３３４は、ＡＤＩの高性能ＩＭＵの第３世代の製品で、厳しい振動や衝撃、さらに高温といった環境でも比類ない性能や機能セットを提供し、また使い易さが特長です。

　・ジャイロ・バイアス安定性は１２°／時間、加速度センサー・バイアス安定性は０．１３ｍｇで、センサー安定性では性能面で２倍の改善を実現し、さらにシステムのカルマン・フィルタリングの簡素化と精度を改善します。

　・全３３０Ｈｚという帯域幅と２，４６０ＳＰＳ（サンプル／秒）というサンプルレートの３倍もの増加により、全体的にシステム応答が改善します。

　・連続的なバイアス推定、ユーザ選択可能なデシメーション・フィルタ、ユーザ・コンフィギュレーション可能なＦＩＲフィルタ・バンク、さらに角速度と加速度変化量の出力機能がより一層完全に集積化されていることから、システム設計の簡素化が可能になり、導入時間の短縮が実現します。

　・ＡＤＩＳ１６３３４はこれまでのＡＤＩのｉＳｅｎｓｏｒデバイスより４０％もの小型化に成功した高精度ＩＭＵです。ＡＤＩＳ１６３３４の高さはわずか１１ｍｍなので、設計者は実装面で大幅にフレキシビリティ性能が向上し、より広いアプリケーション・スペースに対応できるようになります。




※以下、製品画像とリリースの詳細は添付の関連資料を参照